倉石信乃『反写真論』
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私、私、私と簡単に口走るな! 今、ここの事態とのみ短絡せよ! |
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写真に「ついて」語ることは情報重複的である。写真はそれ自体簡明なメディアであるから。写真は既に語っている。それも「語られたものを語っている」。 写真はいつから原初の驚きを捨てて、予定された観念のアリバイ工作としての挿図になり果てたのか。収拾不能な「次元の差異」を抱え、訳の判らない、途方もないものでありながらも、過剰なまでの透明性を備えてもいたメディアであるはずの写真。それがいまや、主題に関する調査結果の披瀝の場としてのみ、流用されているかのようだ…… |
■目次
1 写真使用法写真のように書く 2 写真家の方へ真実の手──ロバート・フランクの「言葉」について 3 写真の権利について殺風景のハードコア──金村修《Keihin Machine Soul》 4 Direct Mails 写真論以後作者の位置 口絵掲載写真(カラー・ダブルトーン)=ロバート・フランク/荒木経惟/森山大道/ベアト・ストロイリ/ホンマタカシ/金村修/倉田精二/吉増剛造/ウォーカー・エヴァンズ/ナン・ゴールディン他 |
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倉石信乃略歴 1963年生まれ。1987年、多摩美術大学美術学部芸術学科卒業。詩人、批評家。現在、横浜美術館学芸員として、「ロバート・フランク──ムーヴィング・アウト」展、「菅木志雄──スタンス」展、「中平卓馬 原点復帰─横浜」展などを担当。1998年、本書収録の「写真使用法」で第4回重森弘淹写真評論家賞を受賞。 |
■〈フォト・リーヴル 06〉 ■『反写真論』 ■著者=倉石信乃(くらいし・しの) ■頁数=256頁 ■体裁=四六判 ■定価=2500円+税 ■ISBN=4-309-90363-0 ■発売日=1999年10月1日 ■編集・発行=オシリス 〒150-0011渋谷区東3-21-14-402 Tel. 03-5485-0991 Fax 03-5485-0993 |
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